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急性リンパ性白血病

急性リンパ性白血病とは

血液のがんは悪性化した細胞の特徴で骨髄性、リンパ性などに、またがん細胞の増える速度により急性と慢性に分類されています。血液の幹細胞(すべての血液細胞の大元になる未熟な細胞)からは、主に赤血球、顆粒球、血小板へと分化する骨髄性の幹細胞と、リンパ節でT、Bリンパ球へと分化するリンパ系の幹細胞とに別れると信じられています。リンパ系の細胞になるべき幹細胞で異常が起こり、がん細胞になり、かつ、がん細胞が急激に増えるタイプの白血病を急性リンパ性白血病と呼びます。

子供に高率に発生するタイプが知られていますが、一般的に大人の急性リンパ性白血病に比べ、抗がん剤がよく効きます。大人で発症した急性リンパ性白血病は、急性骨髄性白血病と比べ、抗がん剤治療の成績が少し低いといわれています。

がん化する原因はよく分かっていませんが、特徴的な染色体異常を持つタイプがあり、近年がん遺伝子の研究が精力的に進められています。慢性骨髄性白血病と同じ9番と22番の染色体が相互転座を起こし、Ph1染色体を有する急性リンパ性白血病は大人の急性リンパ性白血病の約25%を占め、治療抵抗性であることが多いと言われています。

以前の古い分類では芽球の形態からL1,L2,L3の3つのタイプに分類されていました。しかし、原因となる染色体や遺伝子の観点から分類されるようになり、新しいWHO分類ではリンパ芽球性リンパ腫/白血病とバーキットリンパ腫とに大別されることになりました。

症状

急性骨髄性白血病と同様に、骨髄の中で白血病細胞が著明に増えていますので、正常の血液細胞がうまく作られないことによる症状が主なものです。貧血症状、易感染性、出血傾向がよく起こります。白血病細胞は血液の中だけではなく、肝臓、脾臓などにも浸潤しますし、またしばしば中枢神経(脳や脊髄神経)へ浸潤することもあります。

また、増える速度が非常に早いときには、骨の痛みや関節の痛みを感じることもよく経験されます。

治療

抗がん剤による化学療法と造血幹細胞移植が主体です。発症時には1兆個(約1012個)存在すると考えられる体内の白血病細胞を1/1000~1/10000以下に減らすことを治療の目標にします。末梢血や骨髄から白血病細胞が認められなくなった状態を寛解と呼びますが、寛解とはいえまだまだ体内には白血病細胞が残っています。そこで、寛解後にも地固め療法や強化療法など、複数回の治療が必要となります。また、中枢神経に浸潤することが多いので、予防的に髄腔内へ抗がん剤を注入するのが一般的です。

Ph1染色体陽性の急性リンパ性白血病は治療抵抗性のことが多く、治療に難渋していたのですが、分子標的治療薬の併用により成績の向上が期待できるようになっています。さらに、寛解後の最も強い地固め療法である同種造血幹細胞移植については後述します。

合併症

感染症と出血が最も頻度の高い合併症で、予防的に抗生剤を内服したり、血小板数が一定以上になるように血小板輸血を実施します。抗がん剤の多くは粘膜障害をきたすので、消化管粘膜のびらんが起こりやすくなります。消化管の中は体から見れば体外にあたり、微生物がたくさん住み着いています。薄いバリアーの消化管粘膜に綻びができれば、消化管の中に住み着いた微生物が体内に入り込んできます。多くの場合すでに抗生物質が使用されているため、消化管の中には抗生物質に抵抗性の微生物が増えています。このような微生物が感染の起因菌となるとその後の感染症治療が困難となることもあります。

出血の管理には血小板輸血が効果的で、最近は出血による死亡は随分減少していますが、それでも感染症合併時などには致命的となる脳出血や肺出血が起こりえます。また、頻回の輸血により抗HLA抗体が産生され、血小板輸血不応性が問題となることも少なくありません。

造血幹細胞移植

白血病の治療は抗がん剤が基本ですが、白血病の種類によっては抗がん剤だけでは治癒が望めないこともあります。またいったん抗がん剤で寛解となっても、その後に抗がん剤に対して耐性を獲得して再発することもしばしばです。そこで抗がん剤とは別の機序で白血病細胞を排除しようという方法が同種造血幹細胞移植と呼ばれる治療法です。

兄弟や家族に白血球のタイプが適合するドナーがいらっしゃれば、移植の適応が考えられるケースが多いのですが、小家族化してドナーがいらっしゃらない患者さんには日本骨髄バンクがドナーを探すお手伝いをしてくれています。どのような場合に移植が望ましいのか、バンクに登録するにはどうすればよいのかなどについては主治医に確認してください。

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