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患者さまへ

当科の診療について

形成外科は主として、体表面とそれに近い組織、器官の先天異常、外傷、腫瘍などによる障害に対し、これを形態的のみならず、機能的にも可及的正常に再建す ることを目的としています。すなわち、外見、容貌を改善することが、患者さんの社会的適応、しいてはQOLの向上につながるということです。特に近年は、 マイクロサージャリーの技術が発達し、従来の外科の概念を変えるような手術が可能となってきています。

我が国では独立した形成外科としての歴史は短いため、一般の人々の形成外科に 対する認識は浅く、残念なことに医療従事者の間でもまだ十分に理解されているとはいえません。まずは形成外科にはどのようなことができるのか、簡単にお話 したいと思います。

先に我が国での形成外科の歴史が浅いことに触れましたが、外科学としての形成外科の歴史は非常に古く、紀元前のインドにおける造鼻術にまでさかのぼります。 刑罰の一つとして鼻をそぎ落とされた人が社会復帰をするために、現在で言うところの前額皮弁を用いて、鼻を再建したという記録が残っています。この時代に 皮弁移植の手術手技が存在したことも驚きですが、それ以上に驚きなのは、病気を治すためではなく、なくした鼻を再建することにより、その人が、社会生活を 送れるようにするというその目的です。これはまさに現代社会における形成外科の一つの大きな課題である、外見、容貌を改善することが、患者様の社会的適 応、しいてはQOLの向上につながるといったことに一致しています。

現代の形成外科は、戦争を始めとする外傷後の組織欠損の再建や熱傷の治療、近代の外科学により切除可能となった悪性腫瘍の手術後の再建などにより、その治 療手技は急速な進歩を遂げています。たとえば、植皮術やマイクロサージャリーを用いた組織移植などです。最近ではその進歩した治療手技を用いて外観だけで はなく機能の再建(たとえば食道再建や力源としての筋肉移植、実際に使用できる指移植)なども行なっています。そのため、治療の対象は非常に広く全身多岐 に及びます。故に、今までの医学の発達の中で、ともすれば、おざなりにされた感のある疾患に対し、機能も含めた、全ての臓器への再建手技、手術が、形成外 科の本来の目的と言えるかもしれません。

しかしながら、患者様の持つこれらの問題は他人には理解されにくく、非常にデリケートなものです。当科では患者様の希望や悩みをよく聞き、十分に話し合うことにより、インフォームドコンセントに基づいた医療を行なっています。

マイクロサージャリーによる再建外科手術

治療の特色としては、顕微鏡下に血管や神経をつなぐマイクロサージャリーを用いた、自家組織移植による形成術や、再建術を得意としています。具体的に例を挙げますと、切断肢指の再接着、欠損した指の再建、慢性髄膜炎の治療、悪性腫瘍切除後の再建などです。とくに足趾移植による欠損指の再建手術は全国でも随一の症例数であり、過去に他院でやむを得ず切断となった患者さまも多数紹介され、再建手術を行っております。そして、機能はもちろん、外観上もできるだけ元の状態に近い指を再建するように、力を入れています。指基節部より欠損している場合でも、足趾の関節移植を組み合わせることにより、元の指の長さ・太さ・爪の大きさに近く、さらに知覚と関節の動きの一部を併せ持った指を再建することが可能です。また2009年より「マイクロサージャリー外傷センター」を開設し、積極的に四肢外傷救急治療に取り組んでおります。特に手外傷は神経血管、腱の損傷を伴うことが多く、対応できる病院自体が少ないこともあり、大阪市内のみならず広い範囲からの救急患者さまを受け入れております。ほかには、整容的、機能的に満足できる眼瞼下垂症の手術も大阪では有数の症例数を誇っております。

関西電力病院形成再建外科の対象疾患

形成再建外科の対象疾患はとても多いので少し整理してみましょう。

以下の疾患の治療をおこなっています。

かお、あたま
眼瞼下垂、さかまつげなど眼瞼の異常、鼻の変形や異常、口唇、耳、頬や顎の変形や異常、顔面神経麻痺、先天異常、外傷、手術後の変形、毛髪の欠損など
手、足
手指、足趾や爪などの変形、欠損、機能障害、先天異常、上肢、下肢のリンパ浮腫など
皮膚
あざ、皮膚腫瘍、ガングリオンや、熱傷後、手術後、外傷後などのひきつれ、拘縮、醜形、ケロイドなど
むね、おなか、せなか
乳房の術後変形や異常、腹壁瘢痕ヘルニアなど
再建外科
事故などで失った指の移植による再建、乳ガンで失った乳房の再建、その他悪性腫瘍切除後の再建、皮膚難治性潰瘍、褥瘡、糖尿病性壊疽、難治性偽関節、慢性骨髄炎の組織移植による治療再建など
救急医療
切断を始めとする肢指重度損傷、顔面骨折や顔面軟部組織損傷の救急治療

主な診療実績

2016年

形成再建外科新患数:540名

形成再建外科入院手術/形成再建外科外来手術:490件/165件

名称 件数
Ⅰ.外傷 307
熱傷・凍傷・化学損傷・電撃傷の手術例 6
顔面軟部組織損傷 4
顔面骨折 16
上肢の外傷 246
下肢の外傷 14
外傷後の組織欠損(2次再建) 20
Ⅱ.先天異常 27
唇裂・口蓋裂 12
頭蓋・顎・顔面の先天異常 13
体幹(その他)の先天異常 2
Ⅲ.腫瘍 113
良性腫瘍(レーザー治療を除く) 62
悪性腫瘍 34
腫瘍切除後の組織欠損(一次再建) 6
腫瘍切除後の組織欠損(二次再建) 10
Ⅳ.瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド 44
Ⅴ.難治性潰瘍 63
褥瘡 5
その他の潰瘍 58
Ⅵ.炎症・変性疾患 91
Ⅶ.美容(手術) 1
Ⅷ.その他 9
合計 655

医師紹介

部長 松末 武雄(まつすえ たけお) 松末 武雄(まつすえ たけお)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本手外科学会専門医
  • 日本マイクロサージャリー学会
  • 日本創傷外科学会
  • 日本美容外科学会
  • 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
  • 京都大学臨床准教授
医長 益岡 弘(ますおか ひろむ)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本口蓋裂学会
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会
  • 日本創傷外科学会
医員 関 謙太朗(せき けんたろう)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会
  • 日本手外科学会
  • 日本マイクロサージャリー学会
医員 松本 紘子(まつもと ひろこ)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会
  • 日本創傷外科学会
  • 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
  • 日本手外科学会
医員 矢野 舞(やの まい)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会
形態機能再生
センター長
高見 昌司(たかみ しょうじ)
所属学会
資格
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本マイクロサージャリー学会評議員
  • 日本手外科学会
  • 日本臨床ラジオ波手術研究会代表世話人
  • 日本美容外科学会
  • 京都大学臨床教授
  • 神戸大学臨床教授

診療時間のご案内

総合受付(診療のご予約)06-6458-5821

●外来受付時間診療日程

初診 平日 8:30〜11:30
8:30〜11:00
再診 平日 8:00〜
8:00〜

*再診の患者さまは予約時間までに受付して下さい。
*診察予約時間の変更は平日15:00~17:00の間にご連絡下さい。