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泌尿器科

QOL(生活の質)を損なわないために、
早期発見が重要です

泌尿器科部長 青山 輝義 Teruyoshi Aoyama
泌尿器科に多いという前立腺がんについて教えてください。
前立腺がんは、男性のがん罹患率のトップであり、近年、ますます増える傾向にあります。食生活の欧米化と高齢化が主な原因ですが、有効な検査法が確立し、検診で見つかるケースが多くなったことも、増加理由のひとつに挙げられます。検診で見つかる多くは早期なので、すぐに治療すれば根治できる可能性が高く、5年生存率はすべてのがんのなかで1位です。
前立腺がんの治療方法には、手術、放射線療法、小線源治療の3つがあります。このうち小線源治療は、ヨウ素125という放射性物質の小さなカプセルを前立腺に50~100個埋め込み、体内で照射させるもので、前立腺の機能を温存でき、入院期間も5日程度と短くすみます。手術による勃起障害や尿失禁等の合併症を心配される方や、1日1回の照射を2ヵ月行う放射線療法は時間的に厳しいという方には、小線源治療を勧めています。
ほかにはどのようながんが、泌尿器科の対象ですか。
腎がん、膀胱がん、精巣がん等があります。腎臓にできる腎がんは、進行すると血尿が生じますが、多くは検診で無症状のうちに見つかります。早期の場合は内視鏡(腹腔鏡)で部分切除ができ、体への負担も小さくすみます。原因のひとつに強いストレスが挙げられ、働き盛りに多いのが特徴です。膀胱がんは喫煙と強い因果関係があり、喫煙者で症状のない血尿を訴えられる方は、第一に膀胱がんを疑います。初期から血尿が出やすいので、残尿感や痛みのない血尿があれば早めの受診が望まれます。手術は経尿道的内視鏡による切除、進行している場合は膀胱の全摘に加え、腸を利用し尿の出口(ストーマ)をお腹に設置したり、新たに膀胱を作るなど、人工膀胱のための尿路変向を行います。精巣がんは35歳までの男性に多く、精巣の腫れにより早期に発見できます。抗がん薬がよく効くので根治しやすいがんですが、抗がん薬治療で不妊になる場合があるので、心配な方には精液保存を勧めています。
泌尿器科のがんは、発見が遅れると、治療後のQOLが損なわれるケースが少なくありません。手遅れにならないためにも、気になる症状があれば、ぜひためらわずに受診していただきたいと思います。