平成28年度
関西電力病院
病院指標

令和3年度 令和2年度 令和元年度 平成30年度 平成29年度 平成28年度
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 59 104 263 394 837 1363 2217 2686 1417 166
当院は、「地域医療への貢献」を目標に掲げ、質の高い医療を幅の広い年齢層の患者様に提供を行っております。
全体的に見ると、地域における少子高齢化の影響、特に当院は小児科・産科を標榜していない影響もあるかと考えますが、全体の約70%を60才以上の患者様で占めております。
当院では、糖尿病を中心とする生活習慣病と脳・心血管障害治療・がん・機能再生医療・救急医療を重点項目に掲げて、地域住民の皆様に貢献すべく診療にあたっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050XX99100X 狭心症、慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル検査  291 3.2 3.1 0.69% 68.4
050050XX02000X 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 223 3.6 4.7 0% 68.5
050050XX99200X 狭心症、慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル検査+血管内超音波検査 80 2.8 3.2 0% 70.4
050130XX99000X 心不全 手術なし 処置等なし 42 16.2 18.0 9.52% 84.3
050070XX01X0XX 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 40 5.2 5.5 0% 60.1
当診療科では心臓血管外科とともに心臓血管センターとして、「心臓血管疾患の患者救命のために、安全で質の高い医療を提供する」ことを掲げ、24時間、常時均質な医療を提供すること、そして院内・院外の救急患者をスムーズに受け入れることなどを具体的目標にしています。
緊急心臓カテーテル検査は24時間実施しており、その場で冠動脈カテーテル治療を行いCCUに収容。狭心症に対しても冠動脈ステントを用いて積極的に治療しています。
慢性期には長期的な予後改善をめざした内科的治療を推進。腎不全を伴った重症の心不全症例には持続血液濾過透析(CHDF)の短期併用を積極的に施行し、心原性ショックには大動脈バルーンパンピング(IABP)や経皮的人工心肺補助装置(PCPS)を併用し、劇症型心筋炎や重症肺塞栓などの治療も行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100XX99XXXX 小腸大腸の良性疾患 手術なし 359 1.8 3.0 0% 68.4
060035XX99X00X 結腸の悪性腫瘍 手術なし 処置等なし 149 1.5 7.2 0% 68.5
060050XX0300XX 肝・肝内胆管の悪性腫瘍 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法等 59 12.7 8.7 0% 70.4
060102XX99XXXX 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 50 10.5 7.9 0% 84.3
060020XX04X0XX 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 45 8.5 9.0 0% 60.1
当診療科では消化管・肝胆膵疾患に対し幅広く対応を行っています。
特に消化管の悪性腫瘍に対する内視鏡治療、肝悪性疾患に対するラジオ波焼灼術、胆道疾患に対する内視鏡治療、進行癌に対する化学療法に力を入れております。
小腸大腸の良性腫瘍の大部分が大腸ポリープであり、内視鏡切除した場合は、ほとんど日帰りか1泊2日の入院となります。最近は小さなポリープは外来切除が増え、入院件数が減少しています。
結腸の悪性腫瘍(手術なし)は早期の大腸・直腸癌であり、内視鏡的粘膜切除術や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて治療を行い、1週間以内の入院となります。
肝・肝内胆管の悪性腫瘍のほとんどが肝細胞癌と一部転移性肝癌です。MRIで早期に発見し、virtual sonographyを用いた経皮的なラジオ波焼灼療法にて局所根治に努め、できるだけ短期入院になるよう努めております。
胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術は早期胃癌に対するESDまたは十二指腸腫瘍に対するハイブリッドESDであり、年々増加しつつあります。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070XX99X000 2型糖尿病(末梢循環不全なし) インスリン注射なし 131 8.4 11.5 0% 58.7
100070XX99X100 2型糖尿病(末梢循環不全なし) インスリン注射あり 68 13.3 14.6 1.47% 57.0
100071XX99X100 2型糖尿病(末梢循環不全あり) インスリン注射あり  55 14.5 14.9 0% 67.1
100071XX99X000 2型糖尿病(末梢循環不全あり) インスリン注射なし  45 11.6 12.2 0% 66.6
100071XX99X110 2型糖尿病(末梢循環不全あり) インスリン注射あり 副傷病あり  22 17.4 16.4 0% 68.0
当診療科の入院で最も多いのは、2型糖尿病の教育ならびに合併症検査の入院です。食事・運動療法は基盤となる治療法ですので、そのような治療が中心になっていますが、経口血糖降下薬による治療に加え、インスリン治療患者も多数います。一方、動脈硬化症が進んで、末梢動脈閉塞がある方も最近では増えてきています。いずれの場合も入院中に多職種によるミーティングを行い、多方面からの患者教育や最適な治療法を探索し、決定することが目的です。また外科、眼科など他診療科で手術をする前に、入院にて血糖コントロールを行う場合もあります。当診療科では、糖尿病の治療の他にも下垂体、副腎、甲状腺などの内分泌疾患の検査と治療を脳神経外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、外科など他科と連携しながら行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030XX99X40X 非ホジキンリンパ腫 手術なし 化学療法あり 63 19.3 16.8 0% 70.9
130060XX99X4XX 骨髄異形成症候群 手術なし 化学療法あり 22 14.1 10.8 0% 77.3
130070XX97X1XX 白血球疾患(その他) 手術あり 化学療法あり 17 52.9 48.5 5.88% 72.3
130030XX97X40X 非ホジキンリンパ腫 手術あり 化学療法あり 17 40.5 34.9 0% 71.7
130060XX97X40X 骨髄異形成症候群 手術あり 化学療法あり 16 21.4 21.9 0% 78.4
社会の高齢化に伴い悪性リンパ腫、骨髄異形性症候群、多発性骨髄腫といった疾患は全国的に増加傾向で、高齢で全身状態の悪い患者様の転院依頼を積極的に受け入れている当診療科においても入院の上位を占めます。
造血器疾患が主であるため、好中球減少による免疫低下による敗血症や肺炎の患者様の入院も多くなっています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX99000X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置なし 41 9.8 12.8 0% 64.4
110280XX991X0X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 人工腎臓あり 36 7.4 7.6 0% 52.4
110280XX99020X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 腹膜灌流あり 13 8.7 9.3 0% 69.2
110280XX97X20X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他手術 腹膜灌流あり 11 16.4 20.5 0% 56.5
110260XX99X0XX ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし - - 22.7 - -
当診療科では、慢性腎不全の教育入院や、腎炎・ネフローゼ症候群の腎生検・治療目的入院が主体となっております。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010110XXXXX40X 免疫介在性・炎症性ニューロパチー ガンマグロブリン 37 22.5 18.0 0% 60.1
010300XXXXXXXX 睡眠障害 34 2.1 4.3 0% 31.9
010160XX99X10X パーキンソン病 手術なし 中心静脈注射・SPECT等実施 31 13.9 21.2 0% 77.0
010060X2990401 脳梗塞(発症3日目以内・JCS10未満) 手術なし 化学療法(エタラボン)  27 29.0 16.5 3.70% 68.7
010160XX99X00X パーキンソン病 手術なし 処置等なし 23 17.5 18.7 0% 76.7
当診療科では、末梢神経障害、特に、ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発神経炎などの炎症性末梢神経障害の入院患者数が多くなっております。
また、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、レム睡眠行動異常症などの睡眠関連疾患が多いことも特徴です。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 肺生検実施  50 2.9 3.7 0% 69.9
040110XXXXX0XX 間質性肺炎 手術・処置等なし 35 22.6 19.9 2.86% 69.2
0400801499X001 肺炎等(市中肺炎・75歳以上) 手術なし 処置等なし A-DROPスコア1 23 19.2 13.6 8.70% 80.4
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術・処置等なし 20 26.6 21.3 10.00% 84.9
0400801299X000 肺炎等(市中肺炎・15歳以上65歳未満) 手術・処置等なし A-DROPスコア0  16 6.7 8.3 0% 41.5
当診療科では肺炎治療をはじめとする呼吸器感染症を最も多く取り扱っています。
肺癌は、クリニカルパスを用いた入院での気管支鏡検査などで診断し、進行肺癌に対する化学療法導入時は腫瘍内科と連携して入院対応を行っています。
間質性肺炎は、気管支鏡検査(気管支肺胞洗浄・経気管支肺生検)や外科的肺生検で診断し、抗線維化薬導入時や急性増悪時に入院を行っています。
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX99040X 肺の悪性腫瘍 手術なし 化学療法あり  31 10.1 12.4 0% 68.7
060050XX99X30X 肝・肝内胆管の悪性腫瘍 手術なし 化学療法あり 30 9.7 10.9 3.33% 69.1
010010XX9905XX 脳腫瘍 手術なし 化学療法あり  17 8.4 15.1 5.88% 64.3
040040XX99000X 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置なし 14 13.2 14.8 14.29% 68.7
040040XX9908XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 化学療法(ペメトレキセドナトリウム水和物)あり  12 11.7 12.0 0% 66.3
進行肺癌患者様が多く、入院での抗がん薬治療を繰り返すことになり、延べ人数が増えていると考えられます。
また進行がん患者様の場合、脳転移や肝転移をきたした患者様が、抗がん薬治療を入院で繰り返すことになっていると考えられます。
基本的には外来での治療を勧めますが、シスプラチン併用の場合4サイクル施行することが多く、入院で繰り返される形になっていると考えられます。
またペメトレキセドはシスプラチンと併用するため上記の如く繰り返して入院をされることになっていると思われます。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335XX02000X 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 42 9.0 7.6 2.38% 59.7
060150XX03XXXX 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 31 7.6 5.6 0% 36.6
060330XX02XXXX 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 30 7.6 6.8 0% 61.9
090010XX03X0XX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 23 6.3 6.6 0% 58.2
060020XX02X0XX 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 23 22.3 17.6 0% 66.0
消化器外科では消化器内科とともに消化器センターとして診療・治療にあたっており、休日・夜間を通じて専門的治療の提供に努めています。
扱っている疾患は、食道がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、肝臓がん、神経内分泌腫瘍など悪性腫瘍や胆嚢結石症、急性虫垂炎、鼠径ヘルニア(脱腸)、痔核・痔瘻などです。積極的に緊急・救急患者の受け入れを行っており、緊急処置を必要とすることの多い胆嚢炎と急性虫垂炎、胆嚢結石症が患者数の上位1から3位となっています。
一方、悪性腫瘍の治療に関しては消化器内科、腫瘍内科、放射線科、緩和診療科とともに定期的なカンファレンスを行い一貫した治療を提供しており、患者数も増加しています。そのような中、消化器がんの中で日本人に多い胃がんが患者数の上位に入っています。他の消化器がんの患者さんについても増えています。
また、当診療科では神経内分泌腫瘍の専門的治療を行っています。神経内分泌腫瘍は稀な疾患ですが、全国の主要施設の一つとして多くの施設より紹介があります。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX97X0XX 肺の悪性腫瘍 手術あり 50 15.5 12.7 0% 66.9
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 肺生検実施 22 3.0 3.7 0% 70.4
040040XX99040X 肺の悪性腫瘍 手術なし 肺生検実施 17 13.5 12.4 0% 63.8
040200XX01X00X 気胸 肺切除術等 15 10.2 10.1 0% 35.8
040200XX99X00X 気胸 手術・処置等なし 12 5.9 9.1 0% 30.8
当診療科において、一番多く治療にあたっている疾病は肺癌です。
それ以外に転移性肺腫瘍、縦隔疾患、自然気胸、膿胸など幅広く胸部疾患全般の治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800XX01XXXX 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等  53 48.8 27.6 32.08% 81.3
070230XX01XXXX 膝関節症 人工関節再置換術等 37 30.1 26.3 2.70% 75.9
070343XX01X0XX 脊柱管狭窄 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術 前方椎体固定等 32 24.5 22.5 0% 64.9
160610XX97XXXX 四肢筋腱損傷 その他の手術あり 27 5.6 10.0 0% 37.3
070350XX97XXXX 椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり 26 15.9 17.1 3.85% 50.0
1大腿骨頚部骨折に対して早期手術および回復期リハビリを行っています。
2膝の変形性関節症に対して最新の人工関節置換を行っています。
3腰部脊柱管狭窄症に対して鏡視下手術および最小侵襲手術を行っています。
4TFCC損傷など靭帯損傷に鏡視下手術を行っています。
5腰椎椎間板ヘルニアに対して鏡視下摘出を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230XX97X0XX 眼瞼下垂 手術あり 49 5.9 3.4 0% 66.8
160640XX01XXXX 外傷性切断 切断四肢再接合術 17 19.3 23.1 0% 47.0
180040XX97X0XX 手術・処置等の合併症 その他の手術あり 15 15.3 15.6 0% 46.7
140140XXXXXXXX 口蓋・口唇先天性疾患 14 8.6 9.9 0% 11.4
020320XX97XXXX 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 11 6.9 3.5 0% 48.4
当診療科は主として、体表面とそれに近い組織、器官の先天異常、外傷、腫瘍などによる障害に対し、これを形態的のみならず、機能的にも可及的正常に再建することを目的としています。すなわち、外見、容貌を改善することが、患者さんの社会的適応、しいてはQOLの向上につながるということです。
特に近年は、 マイクロサージャリーの技術が発達し、従来の外科の概念を変えるような手術が可能となってきています。
当診療科の治療の特色としては、 顕微鏡下に血管や神経をつなぐマイクロサージャリーを用いた切断指肢の再接着、同じく、マイクロサージャリーの繊細さを生かした整容的、機能的に満足できる眼瞼下垂の手術などを多く手がけています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040X099X00X 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術・処置等なし 27 24.4 19.4 11.11% 65.6
160100XX97X00X 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 25 10.8 9.9 0% 74.8
010230XX99X00X てんかん 手術・処置等なし  23 11.6 7.1 13.04% 54.0
160100XX99X00X 頭蓋・頭蓋内損傷 手術・処置等なし 16 8.9 7.5 0% 62.9
010060X2990401 脳梗塞(発症3日目・JCS10未満) 手術なし 化学療法(エタラボン) 16 29.5 16.5 0% 64.4
当診療科では主に脳血管の障害、脳の外傷、脳腫瘍、水頭症の患者様を対象に診療しています。
一般的に脳梗塞(血行障害による脳損傷)や脳の外傷(怪我による脳損傷)の罹患率が高く、当院においてもこれらの患者様が多くなっています。
緊急入院を必要とする患者様が半数を超えており、いつでも速やかに対応できる体制を整えています。
脳保護や血行改善のための薬剤治療を行うほか、必要に応じて手術による治療を行っています。脳損傷に伴う機能障害を有する患者様が多く、早期からリハビリテーションを併用しています。
長期間のリハビリテーションが必要な場合は、回復期施設へ転院した上でリハビリテーションを継続していただきます。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080XX01010X 弁膜症 ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 人工呼吸あり 20 26.9 24.7 0% 68.3
050050XX01110X 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術単独のもの等 心カテ検査、人工呼吸あり - - 23.1 - -
050080XX015XXX 弁膜症 ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 IABP法あり - - 43.7 - -
050161XX9900XX 解離性大動脈瘤 手術・処置等2なし - - 23.0 - -
050050XX0101XX 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術 単独のもの等 人工呼吸あり - - 22.0 - -
心臓弁膜症には高齢者の大動脈弁狭窄症に対する弁置換術をはじめ、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁閉鎖不全症には積極的に自己弁を温存した弁形成術を施行しています。また小切開による低侵襲手術(MICS手術)も施行しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070XX0200XX 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 58 5.8 7.4 0% 70.4
110080XX9906XX 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 密封小線源治療あり 29 5.0 4.3 0% 67.9
11012XXX020X0X 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 26 6.2 5.8 0% 60.2
110080XX99000X 前立腺の悪性腫瘍 手術・処置等なし 24 2.8 10.9 0% 67.5
11012XXX97XX0X 上部尿路疾患 その他の手術あり 20 9.5 7.1 0% 62.2
膀胱悪性腫瘍は2年以内の再発率が高く、経尿道的手術後抗がん剤膀胱注入療法を行っています。術後早期の退院を目指しています。
高齢の患者様の結石症例は増加傾向にあり、閉塞により重症感染症にいたる例もあります。早期の閉塞解除によって感染をコントロールするようにしています。
薬物治療で治療が困難な前立腺肥大症は経尿道的切除術をおこなっています。生食潅流を用いることで低ナトリウム血症などの合併症を予防します。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060XX01XXXX 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等  22 11.1 10.0 0% 45.3
120070XX02XXXX 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術 腹腔鏡によるもの等  13 9.2 6.4 0% 42.1
120070XX01XXXX 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術 開腹によるもの等 - - 10.4 - -
120230XX02XXXX 子宮の非炎症性障害 子宮鏡下子宮中隔切除術、子宮内腔癒着切除術等  - - 2.5 - -
120100XX01XX0X 子宮内膜症 子宮全摘術等 - - 7.9 - -
当診療科では月経過多、月経痛、不正出血、下腹部の急激な痛みや違和感などの症状で来院される方が多く、原因として主なものは子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頸部異形成(子宮頸癌になる前の状態)、子宮内膜ポリープ、卵巣嚢腫、子宮脱などが挙げられます。前年度と比して、在院日数は短縮傾向となりました。
これらの疾患に対して、日常生活の指導や薬を用いた治療から手術まで、症状の強さや患者様の生活形態・希望にあわせた幅広い治療を行うことを心がけています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020220XX97XXX0 緑内障 手術あり 片眼  19 11.5 9.1 0% 71.3
020160XX97XXX0 網膜剥離 手術あり 片眼  15 9.9 10.5 0% 56.3
020200XX9710XX 黄斑、後極変性 手術あり 水晶体再建術あり 10 5.8 7.7 0% 68.6
020200XX9700XX 黄斑、後極変性 手術あり - - 7.7 - -
020110XX97XXX0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 - - 2.9 - -
当診療科は、眼科領域のあらゆる疾患に対して、最新の検査機器を用いた正確な診断に基づく適切な治療(薬物、レーザー、手術)を行っています。
主な診療内容(外来および入院)は、網膜硝子体疾患(網膜剥離、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性、黄斑円孔、黄斑上膜)の診断と治療、緑内障の診断と治療、白内障の手術治療です。眼科の入院治療では白内障手術が最も多いのですが、DPC(診断群分類包括評価)の対象ではないため、上記の表には現れておりません。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030440XX01XXXX 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 193 12.3 9.4 0% 68.4
030350XXXXXXXX 慢性副鼻腔炎  68 7.4 7.5 0% 68.5
030475XXXXXXXX 耳硬化症 20 12.3 8.9 0% 70.4
030150XX97XXXX 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 19 7.6 7.7 0% 84.3
030428XXXXXXXX 突発性難聴  19 11.6 9.4 0% 60.1
手術が必要な中耳炎に対して積極的に鼓室形成術を行っていますが、重症度に応じて一期的手術、あるいは段階手術を適宜選択し行っています。一般的な顕微鏡手術に加え、低侵襲な内視鏡手術も行っています。
内服治療効果が不十分な慢性副鼻腔炎例は、内視鏡およびナビゲーションを併用した副鼻腔手術を行っており、必要に応じて鼻中隔矯正術や翼突管神経切除術なども同時に行っています。
耳硬化症に対するアブミ骨手術は、繊細で高度な技術が必要です。当院は近畿圏でも有数の手術件数を誇ります。
頭頚部の腫瘍に対しては、形成外科と共同で再建を行う大掛かりなものから、抗がん剤と放射線治療だけで治癒を目指す症例など幅広く対応しています。
また、抗がん剤の動脈内注入療法にも、積極的に取り組んでいます。
重症の突発性難聴に対しては入院でステロイド点滴を行っており、また糖尿病などの併存症がある場合に該当科と連携して積極的に治療を行っています
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 75 - 16 97 - 54 1 7
大腸癌 36 - 23 31 - 31 1 7
乳癌 30 13 - - - 23 1 7
肺癌 56 - 62 81 - 59 1 7
肝癌 20 18 - 12 - 69 2 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
10症例未満は「‐」で表記しておりますが、乳癌は比較的早期癌の患者様が多いことがわかります。
一方他の固形癌につきまして、胃癌は比較的早期の患者様もおられますが、進行癌の患者様が目立ちます。
特に肺癌は進行されてから発見される患者様が多いことがわかります。
「不明」とあるのは入院時には病期が不明であった患者様で、その後の検査等で病期が判明致します。
なお上記患者数につきまして、DPCのコーディングだけでは転移性の進行癌患者様が転移部位でコーディングされることが多く、Ⅳ期癌の正確な数字を表記するためにデータの見直しを行っております。
進行癌の患者様の場合は、特に同じ疾患で入退院を繰り返すことが多く、延べ人数が増えてしまうことになりますが、早期癌の患者様も検査入院とその後の治療のための入院で延べ人数が増えることになります。
胃癌・大腸癌・肺癌はそれぞれ年間100名程度の初発患者さまが来院し、当院は400床の病院ですが、多数のがん患者様が受診されております。
昨年と比較すると乳癌や進行肺癌の患者様が増加しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 34 12.9 52.9
中等症 85 24.6 77.9
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
患者数が最も多いのは中等症(重症度1+重症度2)です。重症度が上がるにつれ平均年齢が上がっていおり、中等症が軽症より平均在院日数が長いことがわかります。
数値上は重症肺炎患者がないように見えますが、10症例未満については「-」で表記しており少なからず存在しております。
(参考:肺炎の重症度:0→軽症、1・2→中等症、3→重症、4・5→超重症)
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - 15 6.9 67.9 0%
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 - - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 129 39.2 71.2 18.60%
その他 26 48.4 72.7 11.54%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - 15 9.8 72.2 0%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> -
I679 脳血管疾患,詳細不明 -
当院では神経内科と脳神経外科が協力して脳梗塞の治療に当たっています。脳梗塞関連で入院される患者様の大多数が「I63$」に分類されますが、この患者様は頭蓋内の血管が閉塞して脳の血行障害が生じた結果、脳の一部が損傷してしまうという、最も一般的な脳梗塞の患者様です。80%の患者様が発症3日以内の急性期に入院されており、発症早期から治療を受けておられます。治療は主に抗血栓薬や脳保護薬による薬剤治療を行いますが、必要に応じて血栓溶解治療や血栓回収治療、血行再建手術といった高度の専門性を必要とする治療を行います。ほとんどの患者様で運動障害や言語障害といった脳損傷に伴う機能障害が見られます。入院早期からリハビリテーションを行いますが、長期間のリハビリテーションを必要とする場合には、当院回復期リハビリテーション科と連携して継続的にリハビリテーションを受けていただきます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 200 2.2 2.5 1.00% 68.7
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 29 1.0 3.5 0% 61.7
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 26 1.4 3.1 0% 73.1
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 24 0.1 10.7 0% 66.1
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 12 2.3 2.0 0% 67.4
緊急心臓カテーテル検査を24時間対応しており、その場で冠動脈カテーテル治療を行いCCUに収容。狭心症に対しても冠動脈ステントを用いて積極的に治療しています。
また、不整脈診療ではカテーテルアブレーションによる最先端の心房細動治療やMRI対応のペースメーカ、心不全に対する両室ペーシングなどのデバイス治療、そして患者様の負担を軽減する遠隔モニタリングを行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 495 0.2 1.1 0% 66.4
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 47 0.9 6.6 0% 72.4
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(2cm以内)(その他) 47 0.8 10.8 0% 74.3
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 41 0.1 2.5 0% 60.4
K6152 血管塞栓術 選択的動脈化学塞栓術 38 1.9 10.7 0% 69.3
内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術は大腸内視鏡施行時に、大腸ポリープや早期の大腸癌の基部に液体を局注し、スネアをかけて切除する方法で、ほとんどの方が日帰りか1泊2日の入院で施行しています。
また胃や十二指腸の早期癌や前癌病変は、フックナイフを用いた内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)やハイブリッドESDで安全・確実に切除しています。入院期間は、1週間程度となります。
肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(RFA)は、肝癌や肝転移に対して行っており、エコーで描出困難な病変に対しても、RVS(CT画像とエコー画像の同期)や造影エコーを駆使し、局所根治を目指します。入院期間は、1-2週間となります。またやや進行した肝癌に対しては選択的化学塞栓術を中心に治療しています。RFAと組み合わせて治療する場合もあります。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) 11 26.2 25.5 0% 58.3
K9222ロ 造血幹細胞移植(末梢血幹細胞移植)(自家移植) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
K9222イ 造血幹細胞移植(末梢血幹細胞移植)(同種移植) - - - - -
- - - - - - -
血液悪性疾患(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、急性白血病など)に対して末梢血造血幹細胞採取、自家移植または同種移植を行った症例が増加傾向でした。また、主に悪性リンパ腫の診断のため、リンパ節生検を行う症例が一定数あります。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 15 6.1 11.7 0% 68.7
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 13 2.1 3.3 0% 61.7
K610-3 内シャント設置術 11 6.8 15.9 9.90% 73.1
- - - - - - -
- - - - - - -
当診療科では透析患者様の合併症入院に関しても力を入れています。特に、内シャントトラブルには迅速に対応しており、シャント狭窄閉塞に対し、バスキュラーアクセスインターベンション治療を積極的に行っています。
また、透析導入患者の内シャント作成、透析患者のシャントトラブルに対する再建術も行っています。
また当院ではファーストPDDを推奨しており、腹膜透析カテーテル留置術も行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 78 1.5 9.2 1.28% 61.3
K6335 鼠径ヘルニア手術 52 1.4 3.8 0% 68.8
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 32 0.5 6.3 0% 35.6
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 26 1.8 4.4 0% 59.6
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 25 5.1 10.4 0% 63.8
手術別患者数では上位1番目、3番目が腹腔鏡下胆嚢摘出術と腹腔鏡下虫垂切除術です。診断群分類別患者数では急性胆嚢炎と急性虫垂炎、胆嚢結石症が上位1,2,3位を占めていますが、緊急患者を積極的に受け入れていることと、麻酔科の協力の下に積極的に腹腔鏡下手術を取り入れていることで、これら急性疾患の腹腔鏡下手術数が多くなっています。
一方、部位別にみれば、大腸(結腸と直腸、虫垂は除く)の手術を胆嚢の手術の次に多く行っています。大腸の手術は多くの術式に分類されるため表には出てきませんが、大腸全体で見れば手術数は2番目に多くなります。平成28年度は診断群部類別患者数の3番目が大腸癌から胃がんになり胃の手術も増えており、神経内分泌腫瘍を専門にしていることで膵臓の手術も増加しています。
手術数全体の約80%を全身麻酔で行っていますが、全身麻酔手術のうちの約45%を腹腔鏡下に行っております。
良性疾患だけでなく、大腸がん、胃がん、食道がん、肝臓がんなどの悪性疾患に対しても適応を十分検討したうえで積極的に腹腔鏡下手術を行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 29 3.9 13.7 0% 67.8
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 17 4.0 5.2 0% 39.1
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 10 4.2 8.6 0% 65.0
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
当診療科の最も大きな特徴として胸腔鏡手術の件数の多さがあげられます。
高齢者やハイリスク症例の1cm以下の小型肺癌では区域切除術を行うこともありますが、これらも完全鏡視下で行っています。
肺癌手術の80-90%は完全鏡視下で行っていますが、それに固執せず気管・気管支形成術や、周囲臓器の合併切除を伴う拡大手術、肺癌手術に先行して放射線及び化学療法を行う導入療法等も積極的に行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 67 1.2 27.8 1.49% 75.3
K0821 人工関節置換術(股・膝) 56 1.0 3.3 0% 51.2
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨・上腕・大腿) 54 3.9 47.6 16.67% 83.3
K0802 関節形成手術(肘・手) 37 1.1 8.8 2.70% 57.9
K0463 骨折観血的手術(鎖骨・膝蓋骨・足・指) 36 3.2 29.9 8.33% 48.1
1大腿骨頚部骨折に対して早期手術および回復期リハビリを行っています。
2膝の変形性関節症に対して最新の人工関節置換を行っています。
3腰部脊柱管狭窄症に対して鏡視下手術および最小侵襲手術を行っています。
4TFCC損傷など靭帯損傷に鏡視下手術を行っています。
5腰椎椎間板ヘルニアに対して鏡視下摘出を行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 46 0.0 5.0 0% 66.6
K0882 切断四肢再接合術(指) 41 0.0 23.0 0% 45.7
K0463 骨折観血的手術(指) 12 0.1 34.4 0% 54.8
K020 自家遊離複合組織移植術(顕微鏡下血管柄付き) 11 6.3 63.5 0% 53.5
K035 腱剥離術(関節鏡下によるものを含む)(指) 11 0.0 20.1 0% 41.7
当診療科の手術の特色としては、 マイクロサージャリーの繊細さを生かした整容的、機能的に満足できる眼瞼下垂の手術や、実際に顕微鏡下に血管や神経をつなぐマイクロサージャリーを用いた切断指肢の再接着、手指の骨折手術などを多く手がけています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 24 1.0 8.3 4.17% 78.9
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 11 10.5 28.6 18.18% 55.9
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) - - - - -
当診療科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。この手術は頭蓋骨と脳の間の空間に血液が貯まる慢性硬膜下血腫という疾患に対して行います。局所麻酔で頭皮を短く切開し、頭蓋骨に小孔を開けて内部の血液を洗浄除去します。
次に多い手術は脳腫瘍摘出術です。脳腫瘍の手術は一般に難易度の高い手術ですが、手術支援機器を使用しながら安全に手術を行うよう努めています。
脳動脈瘤頸部クリッピングはくも膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対する手術です。脳動脈瘤から出血しないように脳動脈瘤への血行を遮断する処置を行います。この手術は既に出血した破裂脳動脈瘤の再出血を防ぐために行うほか、未破裂脳動脈瘤が将来出血しないように行うこともあります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 14 5.5 21.3 0% 68.5
K5551 弁置換術(1弁) 11 5.4 16.7 9.09% 75.2
K5542 弁形成術(2弁) - - - - -
K5601イ 大動脈瘤切除術(上行)(弁置換術又は形成術) - - - - -
K5601ハ 大動脈瘤切除術(上行)(自己弁温存型基部置換術) - - - - -
心臓血管外科では虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス術や高齢者の大動脈弁狭窄症に対する弁置換術を施行しています。大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁閉鎖不全症には積極的に自己弁を温存した弁形成術を施行しています。また小切開による低侵襲手術(MICS手術)も施行しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 82 0.9 5.8 0% 71.5
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 49 1.0 5.5 0% 67.4
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 18 2.1 9.9 0% 73.1
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 18 1.2 3.9 0% 58.9
K800-2 経尿道的電気凝固術 15 1.1 9.3 0% 65.5
上部尿路結石に対する内視鏡手術(TUL)に積極的に取り組んでいます。機器や内視鏡の進歩でより確実におこなえるようになってきました。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 21 1.4 11.6 0% 47.6
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡) 12 1.1 6.8 0% 39.3
K861 子宮内膜掻爬術 10 1.0 1.0 0% 53.4
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(開腹) - - - - -
K867 子宮頸部(腟部)切除術 - - - - -
巨大な腫瘍に対しては腹腔鏡手術の適応は行なわず、開腹による安全な手術を心がけ、腹腔鏡手術は単孔式を継続して参りました。良性疾患中心に患者満足度の高い処置を行っております。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 369 0.4 1.2 0% 72.6
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 18 0.6 7.7 0% 63.4
K2684 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし) 10 0.9 9.8 0% 71.9
K281 増殖性硝子体網膜症手術 - - - - -
K284 硝子体置換術 - - - - -
白内障手術は、上記の表に掲載された単独での水晶体再建術以外に、硝子体手術や緑内障手術との同時手術も多数行っています。
硝子体手術は、増殖性硝子体網膜症手術や硝子体切除術も多数行っています。緑内障手術は、流出路再建術や緑内障治療用インプラント挿入術(プレートのないもの)も行っています。
また外来手術として、加齢黄斑変性・近視性脈絡膜新生血管・黄斑浮腫(糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症)に対する、抗血管新生薬硝子体注射を積極的に行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 214 1.0 10.0 0% 53.6
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 57 1.2 6.5 0% 52.7
K320 アブミ骨摘出術 20 1.0 10.5 0% 54.7
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 15 0.8 4.9 0% 42.1
K407-2 軟口蓋形成手術 14 1.3 7.9 0% 29.8
手術が必要な中耳炎に対して積極的に鼓室形成術を行っていますが、重症度に応じて一期的手術、あるいは段階手術を適宜選択し行っています。
一般的な顕微鏡手術に加え、低侵襲な内視鏡手術も行っています。
内服治療効果が不十分な慢性副鼻腔炎例は、内視鏡およびナビゲーションを併用した副鼻腔手術を行っており、必要に応じて鼻中隔矯正術や翼突管神経切徐術なども同時に行っています。
耳硬化症に対するアブミ骨手術は、繊細で高度な技術が必要です。当院は近畿圏でも有数の手術数を誇ります。
扁桃腺の肥大が著名な場合など、睡眠時無呼吸症候群や鼾の一部の症例で、軟口蓋形成術はかなりの効果が期待できます。
その他
(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 10 0.11%
180010 敗血症 同一 - -
異なる 35 0.37%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 47 0.49%
異なる - -
○DPC
 14桁あるDPCコードのうち、前6桁で示されております。DPCコード6桁とは病名による分類を意味しております。
○播種性血管内凝固症候群
 感染症などによって起こる全身性の重症な病態です。
○敗血症
 感染症によって起こる全身性炎症反応の重症な病態です。
○真菌感染症
 真菌による感染症です。
○手術・処置などによる合併症
 手術や処置等で一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが代表例です。
 合併症は術式や患者様に因らず一定の確率で起こりうるもので、医療ミスとは異なります。
○入院契機
 入院契機(入院のきっかけ)病名が4つ疾患と「同一」か「異なる」かで集計を行っております。
 「同一」はある病気の診療目的で入院して、その病気の診療が主であったあったことを意味します。
 「異なる」はある病気の診療目的で入院したが、併存病名や入院中に発症した病名の治療が主になってしまったことを意味します。

消化器外科などの大手術後に血液の凝固に異常をきたす播種性血管内凝固症候群がおこることがあります。また、色々な感染症などから血液中に病原菌が入り敗血症になり、これが原因で播種性血管内凝固症候群がおこることもあります。また、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払い施行しています。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。具体的事例としては、乳癌術後で形成外科による再建術等です。
更新履歴
H29.9.28
平成28年度データを掲載しました。