主な診療実績
2019年 入院患者数
病名 | 人数 |
---|---|
睡眠関連疾患(睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなど) | 173 |
変性疾患 (パーキンソン病、脊髄小脳変性症、ALS、アルツハイマー病など) |
112 |
脳卒中(脳梗塞、脳出血など) | 84 |
発作性疾患(てんかん、頭痛、めまいなど) | 31 |
末梢神経疾患(ギランバレー症候群、CIDPなど) | 44 |
筋疾患(多発筋炎など) | 5 |
感染症(髄膜炎、脳炎など) | 13 |
脊髄・脊椎疾患(脊髄炎など) | 7 |
脱髄疾患(多発性硬化症など) | 4 |
その他(水頭症、脳腫瘍、代謝性疾患など) | 47 |
2019年 検査件数
検査内容 | 件数 |
---|---|
頭部MRI | 1,185 |
頭部CT | 473 |
SPECT(脳血流シンチ、心筋シンチなど) | 201 |
脳波 | 284 |
誘発筋電図(検査神経数) | 3,289 |
針筋電図(検査筋数) | 689 |
大脳誘発電位 | 44 |
終夜睡眠ポリグラフ検査 | 176 |
睡眠潜時反復測定検査 | 23 |
「いびきや無呼吸」がきっかけとなって受診される睡眠時無呼吸症候群(SAS)疑いの方に対しては自宅での終夜パルスオキシメトリをスクリーニングとして利用し、精密検査として終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を1泊2日入院で行っています。重症の方の場合、診断のみならず、治療導入(持続陽圧呼吸療法(CPAP)という機器を使用する方法)を1回の1泊2日入院で行う場合もあります。また、「ひどい眠気」の原因診断のためには、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)の翌日に1日かけて行う睡眠潜時反復測定検査(MSLT)が必要です。MSLTを行える施設は日本の中でも限られており、当院では入院にて専用個室で行っています。
施設認定
- 日本神経学会専門医制度教育施設
- 日本脳卒中学会認定研修教育病院(施設)
当科の診療について
当院の脳神経内科では神経筋外来、睡眠覚醒外来を設けて、近隣の脳神経内科にはみられない特色ある診療を行っています。脳血管障害の治療においては脳神経外科と協力して脳卒中当直を行い、脳梗塞超急性期の血栓溶解療法にも対応できる体制を整えています。大阪北脳卒中医療連携ネットワークにも参加し回復期病院との連携を密にとっています。また、当院は日本神経学会の教育施設です。症例検討会、脳波カンファレンス、筋電図カンファレンスを行い研修医の教育にも熱心にあたっています。近隣の病院とも交流を活発に行い、定期的に合同カンファレンスを開催しています。
神経筋外来
神経筋外来を設け、筋電図、誘発電位などの電気生理学的検査を用いて、運動ニューロン病、筋疾患、ポリニューロパシーなどの神経筋疾患の診断を専門的におこなっています。また、整形外科と協力し手根管症候群や脊椎疾患などの術前後の評価も精力的におこなっています。地域医療連携室を通じて他病院からの紹介も多数受け入れています。
睡眠覚醒外来
2005年11月より睡眠覚醒外来を専門外来として開設し、広範囲な睡眠関連疾患を診療しています。睡眠関連疾患においては、睡眠のみならず、昼間の生活状況についても多くの問診を行いますので、初診、再診とも全予約制で行っています。睡眠関連疾患の診断には、治療中の病気や服薬内容、健康状態の情報が必要ですので、検査データなどありましたら、紹介状に添付下さい。
脳神経内科の特徴をいかし、睡眠時無呼吸症候群のみを専門としている施設で対応できない疾患についても、診療を行っています。対応している病気は、睡眠時無呼吸症候群の他にナルコレプシー、特発性過眠症、レム睡眠行動異常症、下肢静止不能症候群(レストレスレッグズ症候群)等です。ただし、一見「睡眠」の問題と見えた症状が、精神科や心療内科(例:「不眠」と思っていたが「うつ」であった、「眠気」と思っていたが「適応障害」であった)である場合は、対応しておりません。また、精神科、小児科がない関係上、基礎疾患に精神疾患がある方、高校生以下の小児、思春期の年齢の方の診療は行っていません。