ゾーフィゴ:骨転移した去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対する治療用放射性薬品

はじめに

ゾーフィゴ®静注(塩化ラジウム(223Ra))は世界初のα線放出性放射性医薬品で、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に対する治療を目的としています。
ヨーロッパでは「骨転移した去勢抵抗性前立腺癌に対する第一選択薬」と位置付けられています。2016年3月に日本での製造販売承認を得ており当院では2016年7月よりゾーフィゴによる治療を開始しています。

効能と効果

本剤に含まれるラジウム-223(223Ra)はカルシウムと類似の挙動をとり、骨転移したところなど骨代謝の亢進した部位に集積します。またα線というエネルギーが高く、がん細胞を破壊する力が強い放射線を放出します。α線の届く距離は0.1mm未満(体内)と非常に短いので正常細胞への影響は少ないとされています。
上記の作用により、骨転移した去勢抵抗性前立腺癌に対して治療効果が期待できます。

治療の流れ

現在掛かられている泌尿器科主治医とご相談の上、当院泌尿器科にご紹介いただきます。
当院受診後ゾーフィゴ治療について具体的に決定します。通常、治療は4週間に1度の静脈注射を6回受けていただきます。

治療のお問い合わせ

診察、治療について…関西電力病院 泌尿器科
薬品について…放射線科 RI室