ルタテラ:ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍に対するペプチド受容体放射性核種療法剤

はじめに

神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine Neoplasm : NEN)の細胞の表面には、ソマトスタチン受容体が多く発現しています。ルタテラ®静注(177Lu-DOTATATE)は、ソマトスタチンとよく似た物質に、放射線を出す物質(177Lu : ルテチウム)を結合させたお薬です。

ルタテラを用いた治療法は、ソマトスタチン受容体が細胞内に取り込まれる性質を利用しており、ペプチド受容体放射性核種療法(Peptide Receptor Radionuclide Therapy : PRRT)と呼ばれています。

2021年6月に国内での製造販売承認を得ており、当院では2021年10月よりルタテラによるPRRTを開始しています。

 (患者さまとご家族の方向けサイト : 外部サイト)
神経内分泌腫瘍情報サイト ゼブラnet https://zebranet.jp/patient/index

効能と効果

ルタテラによるPRRTは、事前の検査(オクトレオスキャン等)で腫瘍がソマトスタチン受容体陽性であることが確認されたNEN患者さまが適応です。ルタテラはソマトスタチン受容体に結合し、腫瘍細胞内に取り込まれ、177Luから放出されるベータ線と呼ばれる放射線により、腫瘍増殖抑制作用を発揮します。

治療の流れ

現在掛かられている診療科の主治医とご相談の上、当院外科もしくは腫瘍内科にご紹介いただきます。 当院受診後ルタテラ治療について具体的に決定します。通常、治療は8週間間隔で4回受けていただきます。1回の治療につき、1泊~2泊の入院をして頂きます。

治療のお問い合わせ

診察、治療について…関西電力病院 地域医療連携室
薬品について…放射線科 RI室