遺伝カウンセリング外来
遺伝カウンセリング外来とは
がんゲノム医療への関心が高まった2010年代以降、遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)をはじめとする遺伝性腫瘍の認知度が急速に広まり、BRCA1/2遺伝子検査を受ける方が増えました。また、PARP阻害薬の登場や、がんゲノムプロファイリング検査の普及により、生殖細胞系列の遺伝子に病的変異が見つかる機会も増えています。遺伝子情報は、疾患の予防・早期発見や治療選択に役立つ一方で、将来の発病への不安や家族への伝え方といった心理的な負担を伴うこともあります。これらの問題を軽減するために、遺伝カウンセリングの重要性が高まっています。
当院での遺伝カウンセリング外来の取り組み
当院では、2021年5月より月2回、京都大学病院遺伝子診療部の認定遺伝カウンセラーである鳥嶋雅子先生に非常勤で来ていただき、遺伝カウンセリング外来を始めました。遺伝カウンセリングには、周産期領域、小児疾患領域、成人非腫瘍性疾患領域、遺伝性腫瘍領域という4つの領域があり、当院では、遺伝性腫瘍を専門にした遺伝カウンセリングを行っています。
対象となる方
対象は、自分の癌が遺伝性ではないかと不安に感じている癌患者の全て、家系に癌患者が多く自分も癌になるのではと不安を抱いている方々や、既に遺伝性腫瘍と診断されている癌患者さんとその家系の方々です。
遺伝カウンセリングの内容
話の内容が他の患者さんに聞こえないように、一般の診察室ではなく、広い会議室をつかっております。複数の家族の方が付き添いに来られても問題ありません。
実際の遺伝カウンセリングでは、
- 対話を通して、クライアント(カウンセリングを受ける方)の臨床情報、家系情報、不安に感じている事等の情報を集め、
- 遺伝、遺伝子や遺伝学的検査についての正しい情報を提供し、
- 不安を取り除き、検査や治療に関して適切な選択をしていただくように導きます。
- 遺伝学的検査をおこない、結果を平易な言葉で説明します。
外来実績
2021年5月〜12月に、のべ26回の遺伝カウンセリングを行い、13回の遺伝学的検査の中から6件の病的変異を見出しました。更にその中から1件、予防的卵巣卵管切除術を受けるまでに至った症例を経験しました。
診療日
《診療日》
診療日:毎月第1・3木曜日、13:30〜16:30
《カウンセリング費用》
カウンセリング費用:基本的に自費(初回1万円/1時間、保険診療による遺伝学的検査後の場合は保険で1回1000点)
《遺伝学的検査》
遺伝学的検査:血液で検査します。当院で行うことが出来ます。遺伝性腫瘍の診断では、BRCA1/BRCA2(条件付)、MEN1、RET、RB1以外の遺伝学的検査は全て、自費検査になります。単遺伝子の検査から、複数の遺伝子をまとめて行うパネル検査まで対応しております。
《リスク低減手術》
リスク低減手術:リスク低減卵巣卵管切除術は、保険適応症例、自費症例ともに対応しております。
《担当》
鳥嶋雅子(非常勤、認定遺伝カウンセラー)佐藤史顕(乳腺外科、臨床遺伝専門医)辻なつき(婦人科、臨床遺伝専門医)八木重孝(婦人科、臨床遺伝専門医)
《受診方法》
当院地域連携室にお問い合わせのうえ、予約を取得してください


