薬剤部
患者さまの外来・入院における薬物治療において、安心・安全な医療を受けていただくための薬剤部の取組みをご紹介します。
当院では院外処方せんを発行しています
内服抗がん剤の処方に対して、医療機関である保険調剤薬局と投与計画書(内容;『本人への病名告知の状況欄を追加』『投与量・投与スケジュール、投与開始日・終了予定日・処方日数のほか、朝・夕などの開始時間も指定』、『残薬・途中中止確認欄を追加し残薬数も記入』)の共有化を行ない、安心して服用できるように連携を行っています。
救急時間帯の調剤を実施し、
服用説明・指導を実施しています
救急時間帯の調剤は、祝日・夜間も含めて薬剤師による当直(24時間)体制を取っています。お薬の飲み方や効果、副作用の説明を行います。
入院患者さまの持参薬の確認を実施しています
入院の際に、現在服用中のお薬を確認することが重要です。入院後の病気に対する新たに服用するお薬について、飲み合わせや過剰な相互作用による副作用などの発生を未然に予防するために、持参薬の鑑別を実施しています。入院時も現状の病気に対して必要なお薬は、そのまま継続指示で服用していただきます。もし、服用していないお薬などがあれば一度整理する事ができますので、お気軽に持参薬について相談してください。
調査結果:1名あたりの平均持参薬数は、5種類でした。
持参薬は年々増加傾向でしたが、令和2年よりコロナ感染拡大の影響で減少しました。
新規)周術期担当薬剤師を配置より、手術室対象患者の手術前持参薬鑑別を実施予定
2022年4月より手術室に手術記担当薬剤師を配置しています。周術期担当薬剤師の業務内容は、手術前における患者の服用中の薬剤(持参薬鑑別)、アレルギー歴及び副作用歴等の確認、術前の抗血栓薬の中止指示および継続指示の確認などを実施し、安全に手術を受けていただく準備を担当しています。また、手術中においては医師・薬剤師等により事前に取り決めたプロトコールに基づく術中使用薬剤の処方オーダーの代行入力のお手伝いも致します。手術後は、病棟担当薬剤師とともに手術後における患者の状態を踏まえた疼痛管理を実施し、鎮痛薬等の投与量・投与速度の調節や投与期間の提案だけでなく、手術前に中止したお薬の再開の確認等の周術期の薬学的管理に務めます。
入院治療のお薬(注射薬・内服薬)の説明、退院までの服薬状況の把握、
在宅治療時の服薬指導をいたします
- 主治医から依頼を受けた病棟担当薬剤師により、使用薬剤の説明をいたします。
- 入院中の服用状況を把握します。
- 退院時に、在宅治療での服用に関する指導をいたします。
※患者さまの病室での『お薬の説明』による『個人情報の漏洩』が気になる方は、担当薬剤師に相談してください。別室にて『お薬の説明』を行います。
ほぼすべての入院患者さまに服薬指導を実施し、退院する際の指導も年々増加していましたが、
令和2年よりコロナ感染拡大の影響で減少しました。
外来化学療法での薬剤師の
かかわりと活動
外来・入院患者さまの抗がん剤治療を、安心かつ安全に受けていただくために、祝日、土曜日、日曜日も薬剤師による計量混合調製を実施するなど、さまざまな活動を行っています。
抗がん剤投与中の外来患者さまへの抗がん薬の投与量の確認などの安全性の確認を薬剤師が務めています。また、抗がん剤投与中の外来患者さまへの説明は、すべての患者さまに対し指導と説明をしています。また、抗がん剤および必要なお薬の処方に対して不備を確認した場合には、処方提案をしています。最後に、外来患者さまのかかりつけ薬局に対して、抗がん薬の注射薬、注射薬と内服薬の混合、抗がん薬の内服薬単独治療の場合でも地域連携を取り、情報を双方向に共有化しながら抗がん薬治療の案全と安心の治療に協力体制の下実施しています。
チーム医療について
薬剤師は、医師、看護師、その他の医療スタッフと協働作業でチーム医療を実践しています。専門・認定薬剤師を配置して、より良い薬物治療を提供することを目的としています。
チーム名 | 目的 | 専門・認定薬剤師の配置 | 人数 |
---|---|---|---|
感染制御チーム | 地域と連携して感染拡大の予防を推進 | 感染制御専門薬剤師 感染制御認定薬剤師 |
4名 |
抗菌薬管理チーム | 耐性菌に対する適正使用推進 | 抗菌化学療法認定薬剤師 | 3名 |
がん治療チーム | がん治療に対した有効治療を確認し、 安全性や副作用の予防対策および抗がん薬曝露対策を推進 |
がん薬物療法認定薬剤師 | 2名 |
緩和医療チーム | がん性疼痛の生活の質を向上させる 緩和医療の推進 |
緩和薬物療法認定薬剤師 | 2名 |
褥瘡チーム | 褥瘡患者さまへの治療に貢献と 褥瘡予防の対策の提案 |
2名 | |
栄養管理チーム | 腎臓・肝臓・糖尿病など病態別の栄養の提案と患者さま別の栄養方法の選択を推進し、 在宅栄養療法の推進 |
栄養サポートチーム専門療法士 認定NST研修履修者 |
10名 |
糖尿病チーム | 糖尿病教室・フェスタ開催で薬物治療の理解を推進 | 糖尿病薬物療法認定・ 履修薬剤師 糖尿病療養指導士 |
4名 |
認知症チーム | 認知症の評価、せん妄対策、不眠治療などの リスクを評価し対策を推進 |
1名 | |
その他 | 腎臓病教室などの地域患者さまを対象にした 勉強会の推進 |
腎臓薬物療法認定薬剤師 腎臓病療養指導士 |
2名 |
心不全など循環器教室などの地域患者さまを 対象にした勉強会の推進 |
高血圧・循環器病予防療養指導士 | 1名 | |
肝臓病教室などの地域患者さまを 対象にした勉強会の推進 |
大阪府肝炎医療コーディネーター | 2名 |
認定先(認定期間) | 役割 | 研修名 |
---|---|---|
日本医療 薬学会 |
指導薬剤師 | 薬物療法専門薬剤師制度研修施設 |
がん専門薬剤師制度研修施設 | ||
地域薬学ケア | ||
専門薬剤師研修施設(がん) | ||
日本病院 薬剤師会 |
がん認定薬剤師 | がん認定薬剤師制度研修施設 |
日本緩和 医療薬学会 |
緩和医療暫定指導薬剤師 | 緩和医療専門薬剤師研修施設 |
薬学教育 協議会 |
薬学生実務実習指導薬剤師 | 薬学生実務実習受入施設 |
神戸薬科 大学 |
臨床講師 臨床教授 |
卒後研修受け入れ施設 |
専門薬剤師名 | 認定団体 | 人数 |
---|---|---|
指導薬剤師 | 日本医療薬学会 | 1名 |
認定薬剤師 | 日本医療薬学会 | 4名 |
感染制御専門 薬剤師 |
日本病院薬剤師会 | 2名 |
感染制御認定 薬剤師 |
日本病院薬剤師会 | 1名 |
抗菌化学療法 認定薬剤師 |
日本化学療法学会 | 2名 |
結核・抗酸菌症 エキスパート |
日本結核病学会 | 1名 |
がん薬物療法 認定薬剤師 |
日本病院薬剤師会 | 2名 |
緩和薬物療法 認定薬剤師 |
日本緩和医療薬学会 | 1名 |
緩和医療暫定 指導薬剤師 |
日本緩和医療薬学会 | 1名 |
栄養サポートチーム専門療法士 | 日本臨床栄養代謝学会 | 2名 |
腎臓薬物療法 認定薬剤師 |
日本腎臓病薬物療法学会 | 1名 |
腎臓病療養 指導士 |
日本腎臓病協会 | 1名 |
糖尿病薬物療法 認定薬剤師 |
日本くすりと糖尿病学会 | 1名 |
糖尿病薬物療法 履修定薬剤師 |
日本くすりと糖尿病学会 | 1名 |
糖尿病療養 指導士 |
日本糖尿病協会 | 3名 |
高血圧・循環器病予防療養指導士 | 日本高血圧学会 | 1名 |
日本循環器予防学会 | ||
スポーツ ファーマシスト |
日本アンチ・ドーピング機構 | 1名 |
日本薬剤師会 | ||
日病薬薬学 認定薬剤師 |
日本病院薬剤師会 | 7名 |
認定薬剤師 | 日本薬剤師研修センター | 7名 |
実務実習指導 薬剤師 |
日本薬剤師研修センター | 5名 |
認定NST研修 履修者 |
日本病態栄養学会・日本臨床栄養代謝学会 | 10名 |
大阪府肝炎医療 コーディネーター |
大阪府知事 | 2名 |
医薬品情報の管理について
医薬品を効率的にかつ安全に使用するために、新薬についての情報、現在使用している薬品の副作用、使用方法などについての情報を収集し、医師、看護師など医療スタッフに伝達しています。また、福島区薬剤師会に対し毎月の採用医薬品、院外専用医薬品などの情報提供をしています。
【医療提供施設用 薬剤部紹介参照(下記)】
病院と調剤薬局の連携について
4ヶ月ごとに病態と薬物治療の最新の話題や処方意図の勉強会を通じ、福島区薬剤師会と連携して患者さまが安心して薬物療法が受けられる環境づくりをしています。
【医療提供施設用 薬剤部紹介参照(下記)】
薬剤部の活動実績
薬剤部の活動状況は年報をご覧下さい。また、主な最新の状況は下記の通りです。
(1)認定制度・学生実習・研修 施設登録状況
(3)地域や学会での役員での活動実績
認定先 | 役割 | 活動委員会 |
---|---|---|
日本病態栄養学会 | 学術評議員 NST委員会委員 |
NST委員会委員 認定NSTガイドブック作成委員 |
日本くすりと糖尿病学会 | 理事 認定制度委員会委員長 |
認認定制度委員会 糖尿病薬物療法認定薬剤師ガイドブック作成委員 |
日本腎臓病薬物療法学会 | 試験委員会委員 | 試験委員会 |
大阪府病院薬剤師会 | 常任理事 兼 薬事部長 | 地域連携推進委員会 薬事制度委員会 患者支援推進委員会副委員長 |
大阪府薬剤師会 | 理事 | 調剤業務委員会(日本薬剤師会部会) 出版企画委員会、病診薬連携委員会 学術委員会、医薬品情報委員会 学術倫理審査推進委員会 生涯教育委員会、組織・会員検討委員会 分業対策委員会、勤務活動推進委員会 |
大阪糖尿病療養指導士認定機構 (CDE大阪) |
試験委員会委員 | 試験委員会 |
(2)所属学会が承認する専門・認定薬剤師一覧 (3)地域や学会での役員での活動実績
団体名 | 役割 | 活動委員会・受け入れ施設 |
---|---|---|
日本病態栄養学会 | 学術評議員 NST委員会委員 |
NST委員会委員 認定NSTガイドブック作成委員 |
日本くすりと糖尿病学会 | 理事 認定制度委員会委員長 |
認認定制度委員会 糖尿病薬物療法認定薬剤師ガイドブック作成委員 |
大阪府病院薬剤師会 | 試験委員会委員 | 試験委員会 |
大阪府薬剤師会 | 常任理事 兼 薬事部長 | 調剤業務委員会(日本薬剤師会部会) 出版企画委員会,病診薬連携委員会 学術委員会、医薬品情報委員会 学術倫理審査推進委員会 生涯教育委員会、組織・会員検討委員会 分業対策委員会、勤務活動推進委員会 |
大阪糖尿病療養指導士認定機構 (CDE大阪) |
試験委員会委員 | 試験委員会 |