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当科のトピックス

蛍光リンパ管造影による乳癌術後リンパ浮腫の評価
乳癌手術後の上肢リンパ浮腫はその複雑な病態から治療の難しい疾患です。当院では蛍光リンパ管造影という簡便な方法で手術前後の上肢のリンパの流れを評価 しています。この方法を用いると症状のない時期のいわゆる0期のリンパ浮腫の診断が可能です。腕のリンパの流れが悪い人すなわち術後リンパ浮腫となる可能 性の高い人には早期の患者教育をおこなったり、あるいは逆にリンパの流れが良好で術後リンパ浮腫となる可能性の低い人にはそのことを伝えて不安を解消して いただくことができます。(大阪対ガン協会平成18年度ガン研究助成奨励金受賞)

当科の診療について

乳腺外科では乳房に異常のある方(主に乳がん)の診療を行っています。乳房にしこりを触れたり、乳首から分泌液や血液が出るときには迷わず受診してください。また、大阪市乳がん検診で異常を指摘された場合や他の検診機関で異常を指摘された場合は当科で診察をさせていただきます。視診、触診に加えてマンモグラフィー(乳房のレントゲン検査)、乳房超音波検査を行い、必要に応じて病理診断を付けるために穿刺吸引細胞診(注射器でしこりの細胞を採取する検査)を行います。

乳がんの疑いが濃い場合にはMRI検査で乳がんの広がりを調べるとともにさらに詳しい病理検査として針生検(局所麻酔をして直径1.5mmほどの針でしこりの一部を採取する検査)を行います。これにより乳がんの性質がわかり治療方針を検討するのに役立ちます。病理検査をふくめて全ての検査を院内で行いますので迅速な診断が可能です。乳癌治療はガイドラインに沿った標準治療につとめ、各種臨床試験にも参加しています。現在、頭皮冷却による抗癌剤誘発脱毛の予防に取り組んでいます。手術では整容性を重視しており、形成外科と連携しておこなうインプラントによる乳房再建も保険診療としておこなっています。

関西電力病院は大阪府がん診療拠点病院の指定を受けており、乳腺外科でも外来化学療法室、緩和ケアチーム、栄養支持チーム、リハビリテーションなどと協力して包括的ながん治療を行っています。患者さまお一人お一人にとって最もよい治療を提供できるようチームで取り組んでいます。


診療科紹介・部門