外来化学療法室

外来化学療法室の診療について

外来化学療法室では、抗がん薬治療や生物学的製剤の治療に精通した医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、ソーシャルワーカーによるチーム医療で、患者さまの生活と治療の両立支援に取り組んでいます。平成25年5月新病棟への移転を機に、各3床のリクライニングチェアや12床のベッドに1台ずつのアーム付きTVを設置し、ゆったりとした時間を過ごしながら治療が受けられるよう治療環境の整備を図りました。

また、化学療法の前には、まず、患者さまの体調に変化はないか、日常生活で心配なことはないか、薬剤に関する質問など看護師、薬剤師がゆっくりと時間をかけた問診時間を設けており、その後に医師の診察を受ける体制になっています。診察の待ち時間では、ご希望があれば、管理栄養士による栄養相談や食事指導を受けることも可能です。さらに臨床研究として外来化学療法中の患者さまを対象としたリハビリテーションの実施について、医師とメディカルスタッフによる共同研究を行っています。 抗がん薬は、従来型に加えて、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など取り扱いに注意を要する薬剤であり、その副作用も多岐にわたります。当院では、点滴の抗がん薬のみならず、内服の抗がん薬を服用している患者さまにも、副作用に関する正しい情報の提供や日常生活指導、自宅で何かあった際の電話対応をおこなっています。

抗がん薬治療は、体調に何か変化があった際、早めの対応が重要となりますので、お気軽に外来化学療法室までお問い合わせください。(但し、当院通院中の患者さまからのご連絡のみに対応しております)

外来化学療法室の画像

外来化学療法室患者の薬局連携充実情報
レジメン内容の掲示(抗がん薬レジメン)

外来化学療法室での在宅患者が投与している抗がん薬の治療内容を、注射用抗がん薬、内服抗がん薬および内服抗がん薬+注射用抗がん薬について、薬局薬剤師が調剤する際に必要な治療内容を共有するためのレジメン内容

患者にあわせたレジメン(治療内容)を確認することが出来ます。患者に同意の下、主治医の指示で下記の内容を連携しています。

  • 注射用抗がん薬のレジメンは、お薬手帳に貼っていますので、ご確認ください。
  • 注射用抗がん薬、内服抗がん薬以外の、支持療法薬の服薬指導とフォローアップを期待しています。
  • 院外処方せんでの内服抗がん薬がある場合は、日々投与計画書をFAXにて情報共有しています。
  • 抗がん薬治療内容を確認し、院外処方せんの用量などを確認するとともに、内服薬の副作用だけでなく、注射薬での遅延性の副作用なども考慮して、患者の状態を踏まえた必要な指導およびフォローアップを期待しています(後もページで系統別主な副作用記載)。
  • 必要な情報は、どのような形式のトレーシングレポートでも結構です。薬剤部へFAXにて情報共有をお待ちしています。
  • 薬局からの情報提供は、緊急性のある情報は主治医に報告が必要なものは院内電話連絡で対応し、緊急性の少ない情報も含めて、薬剤師による電子カルテへの記載を実施しています。
  • 当院は、外来化学療法加算1のAを算定しており、患者の連携充実加算を算定しています。

診療実績

平成20年5月開設以来の治療実施件数は図のようになっており月間で現在約250名前後の患者さまの治療を行っています。対象がん腫も多岐に渡って行っております。

平成28年度月別治療実施数グラフ画像
平成29年度月別治療実施数グラフ画像
平成30年度月別治療実施数グラフ画像

主な疾患と治療方法

当院では各診療科との共同体制で、すべての悪性腫瘍の患者さまに対して抗がん薬治療を行ったり、自己免疫疾患を持つ患者さまに対して取扱いに注意を要する生物製剤薬での治療を行っています。


診療科紹介・部門