脊椎圧迫骨折のための新しい治療法開始について

2010年12月27日

「脊椎・脊髄外科センター」

平成18年11月1日より、整形外科の体制を充実させ、地域との連携を強化するため、「脊椎・脊髄外科センター」を新設いたしました。内視鏡視下で行う椎間板ヘルニア切除術をはじめ、脊椎・脊髄系の手術はナビゲーションシステムを導入し、安全に的確に手術を行っております。

内視鏡下椎間板ヘルニア切除術

「経皮的後弯矯正術」
脊椎圧迫骨折に対するバルーン後彎矯正術(BKP)

当院整形外科では平成23年1月から上記の治療法を行なっています。

この方法は以前の椎体形成(VP)とは違って、厚生労働省から認められた保険が利く治療方法です。欧米では10年以上前から行なわれてきた方法で圧迫骨折による痛みで保存的治療(安静、コルセット)で改善しない患者さん、痛みが続く患者さんに朗報といえる治療法です。

治療は脊髄病学会指導医でこの方法を十分学んで許可された医師のいる病院に限られています。当院ではすでに30人以上の方の治療を行なっており、大阪府下でもトップクラスです。手術は適応の合う場合と合わない場合がありMRI,CTなどでチェックする必要があります。是非、当科の外来受診を勧めます。

まずは、受診予約をお取りください。
06-7501-1406
地域医療連携室
平日 15時~17時
土曜 11時~12時

偽関節(完全に骨が癒合していない)場合

椎体形術の画像
経皮的後弯矯正術を行うことが出来ない患者さんには、椎体形成術を行うこともあります。
また、麻痺のある患者さんには脊髄の圧迫を除きその上で固定する手術を後方から身体に大きな負担をかけずに(以前は開胸が必要であった。)行うこともできます。
あらゆる事を想定して我々と患者さんとの相談の上手術方法を決定します。

椎体圧迫骨折の危険性

椎体骨折数と死亡率の関係
大腿骨頸部骨折を発症すると患者さんの生命予後にも影響することは、周知の事実であるが、実は椎体骨折を持つ個数が多いほど、死亡率も高くなることが知られている。ADL、QOLの観点は勿論のこと、椎体骨折も患者さんの死亡率にも影響すると言われている。

診療科紹介・部門