脳神経内科
関西電力病院脳神経内科の診療について
中枢神経(脳や脊髄)、末梢神経、筋肉の障害によって起きる病気を診断し治療する診療科です。当科では主に以下の診療体制で脳神経疾患の診断、治療に取り組みます。
神経内科外来
別記「脳神経内科で診療する疾患」に関する診断、治療を行います。頭痛、手足のしびれ、ふるえ、歩きにくさ、筋力低下、めまい、ふらつき、物忘れなど症状ある方はご相談ください。
神経筋外来
当院では神経伝導検査、針筋電図など生理検査を駆使することで、末梢神経や筋疾患の専門的診断を行なっています。
※神経筋外来受診には予め当科脳神経内科外来受診での医師の診察、または他院の診療情報提供書が必要となります。
睡眠関連疾患外来
睡眠中のいびき・無呼吸や日中の眠気などの症状ある方を中心に、広範囲な睡眠関連疾患について診療しています。 外来での詳しい問診に加えて、1泊2日入院での睡眠技士による夜間常時監視の睡眠検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)や必要に応じて睡眠潜時反復測定検査(MSLT)を行うことで、睡眠関連疾患の診断を行なっています。特にMSLTを行える施設は日本の中でも限られており、当院では専用個室で行なっております。
※診断、治療には詳しい問診が必要になりますので、初診・再診ともに全予約制で行なっています。
※現在の健康状態、治療中の病気、服薬状況の情報が必要なので、初診時には原則診療情報提供書が必要になります。
※一見「睡眠」の問題と思われた症状が精神科/心療内科疾患に起因すると判断した際には、当外来では対応しておりません。
また、高校生以下の小児、思春期年齢の方の診療も行なっておりません。
脳卒中当直
突然、意識障害、言語障害、片側の半身の麻痺・しびれ、ふらつきを自覚した場合は脳卒中の可能性があります。 脳卒中では命に関わることや後遺症が残ることがあるので、すぐに病院で検査を受ける必要があります。 当科では脳神経外科と協力しながら脳卒中当直を行なっており、夜間でも血栓溶解療法、血管内治療を行える体制を取っています。
対象疾患
- 頭痛(片頭痛、緊張型頭痛など)
- 脳血管障害 (脳梗塞など)
- 認知症 (アルツハイマー型認知症など )
- 神経難病(パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)
- てんかん
- 末梢神経障害 (ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎など )
- 多発性硬化症
- 筋疾患(多発性筋炎・筋ジストロフィーなど)
- 神経筋接合部疾患(重症筋無力症など)
- 神経感染症(髄膜炎、脳炎など)
- 睡眠関連疾患( 睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、レム睡眠行動異常症、 レストレスレッグズ症候群など)
診療実績
病名 | 人数 |
---|---|
睡眠関連疾患(睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなど) | 149 |
変性疾患 (パーキンソン病、脊髄小脳変性症、ALS、アルツハイマー病など) |
93 |
脳卒中(脳梗塞、脳出血など) | 66 |
発作性疾患(てんかん、頭痛、めまいなど) | 26 |
末梢神経疾患(ギランバレー症候群、CIDPなど) | 33 |
筋疾患(多発筋炎など) | 17 |
感染症(髄膜炎、脳炎など) | 12 |
脊髄・脊椎疾患(脊髄炎など) | 10 |
脱髄疾患(多発性硬化症など) | 7 |
その他(水頭症、脳腫瘍、代謝性疾患など) | 47 |
検査内容 | 件数 |
---|---|
頭部MRI | 485 |
頭部CT | 271 |
SPECT(脳血流シンチ、心筋シンチなど) | 149 |
脳波 | 295 |
誘発筋電図(検査神経数) | 2,984 |
針筋電図(検査筋数) | 508 |
大脳誘発電位 | 32 |
終夜睡眠ポリグラフ検査 | 155 |
睡眠潜時反復測定検査 | 26 |
「いびきや無呼吸」がきっかけとなって受診される睡眠時無呼吸症候群(SAS)疑いの方に対しては自宅での終夜パルスオキシメトリをスクリーニングとして利用し、精密検査として終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を1泊2日入院で行っています。重症の方の場合、診断のみならず、治療導入(持続陽圧呼吸療法(CPAP)という機器を使用する方法)を1回の1泊2日入院で行う場合もあります。また、「ひどい眠気」の原因診断のためには、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)の翌日に1日かけて行う睡眠潜時反復測定検査(MSLT)が必要です。MSLTを行える施設は日本の中でも限られており、当院では入院にて専用個室で行っています。
施設認定
- 日本神経学会認定教育施設
- 日本脳卒中学会認定研修教育施設
- 日本臨床神経生理学会認定教育施設(筋電図・神経伝導分野)