麻酔科シニアレジデント
2023年9月末までの訪問者 12,174名
関西電力病院麻酔科が大切にしていること
関西電力病院麻酔科は症例数と比較して指導医・専門医の数が多く、それを生かした丁寧な診療を心がけています。
患者さまと話をする
関西電力病院麻酔科では術前術後で患者さまと直接話すことを大切にしています。術前診察の際に歯牙損傷の話をすると絶対に歯を残して欲しい言われるご老人や硬膜外血腫の話をすると考え込んでしまう患者さまなど全く同じ内容を説明しても人によって反応は様々です。患者さまの希望に応じて柔軟に麻酔法を決定できる点が我々の長所と考えています。術前診察や麻酔を担当した患者さまを術後訪問して、元気な姿を見てうれしくなる気持を大切にしたいと考えています。
外科医と話をする
患者さまの術前状態や術式など疑問があれば直接、外科医と話すことが重要です。電子カルテ上のやり取りだけでは得られない情報や互いの信頼関係を築くためには直接話をするのが一番だと思います。
困難な症例を引き受ける
「麻酔ができない」と言われ、当院に紹介されてきた患者さまを何人か麻酔しました。そもそも「麻酔ができる、できない」という言葉は意味不明です。関西電力病院麻酔科ではどのような患者さまでも工夫して麻酔を引き受ける努力をしています。
手術室全体を把握する
若いうちから手術室全体を把握し、いまどこで何をやっているか意識するようになれば危機管理能力があがります。困った状況で必ずそこにいて手助けできる麻酔科医とそうでない麻酔科医の差は、手術室全体を把握する能力があるかないかに関係しています。
学会発表をする
日常の業務から生じる疑問を深く追求していく姿勢が大切です。医師の勉強は教科書や医学雑誌を読む「入力」と学会発表、論文作成や勉強会主催などの「出力」に分けることができますが最近、この「出力」が極端に減少していると感じます。『エビデンス』や『ガイドライン』を知ることは必要ですが、それが自分の施設に当てはまるか検討しましょう。患者さまにとって『合併症が何万人に一人と報告されている』と聞くよりたとえ症例数が少なくとも自分が手術を受ける病院が『100人でゼロ』のほうが安心するのではないでしょうか。学会発表や論文作成のために生の医学データを自分で検討することで臨床業務における傾向と対策が得られると思います。
チームで個人の負担を軽減する
深夜まで及ぶ長時間手術や緊急手術などで重労働を強いられる麻酔科医はいますが、翌日の業務は全員でカバーます。大病院とは異なり麻酔科医の数は限られています。個人が疲弊しないようなシステム作りが重要だと思っています。
外科系疾患はもちろんですが合併症をもつ患者の周術期管理を通じて多くの内科系疾患にも関わるのが麻酔科医の特徴で、臨床医学の知識を広範囲にわたって習得できる診療科です。興味があるかたは我々と一緒に関西電力病院麻酔科を作っていきましょう。
麻酔科主任部長 中筋正人
職歴
1990年 | 大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部卒業 |
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1990~1993年 | 大阪市立大学医学部附属病院麻酔科研修医、研究医 |
1993~1994年 | 淀川キリスト教病院麻酔科医員 |
1994~1997年 | 大阪市立総合医療センター小児麻酔科医員 |
1997~1999年 | 大阪市立大学医学部附属病院麻酔科助手 |
1999~2000年 | シドニー大学麻酔科、Royal Prince Alfred Hospital 麻酔科フェロー(脳死肝移植を40例ほど経験しました) |
2000~2005年 | 大阪市立大学医学部附属病院麻酔科講師(2004年医局長) |
2005年4月~ | 関西電力病院麻酔科主任部長 |
2018年4月~ | 大阪市立大学医学部臨床教授(兼務) |
所属学会
日本麻酔科学会
日本臨床麻酔学会
日本集中治療医学会
日本心臓血管麻酔学会
日本小児麻酔学会